イヌとネコ
日本では、少子高齢化が進んでいますが、そんな中で、犬や猫は、家族の一員として考えられるようになってきています。
2003年には、飼育されている犬と猫の数は、15歳未満の子供の数を超えました。2018年には、15歳未満の子供が1,553万人に対し、犬と猫の飼育数は1,855万匹(ペットフード協会の調査による)になるそうです。
人との歴史
犬は1万4千年前から、人と共生するようになったと言われています。犬の祖先である狼と人は、狩猟する中で、敵対関係にありましたが、その中で、人に近づく狼が現れたと言われています。人は狩りをするときに、犬を使うようになり、次第に親密な関係を築いてきました。
猫はおよそ3千5百年前、感染症をもたらしたり、農作物を荒らしたりするネズミを駆除するために飼われ始め、人の暮らしの中に入ってきました。
このように使役動物として飼われ始めた犬や猫は、その後、ペット(愛玩動物)として、人との絆を深めてきました。そして今では、家族の一員、パートナーとしての伴侶動物という役割を担うようになりました。
どっちが多い?
飼育されている数でみると、以前は犬の方が多かったのですが、2017年になると犬と猫の飼育数が逆転し、2018年には、犬890万匹に対して、猫は965万匹になりました。(ペットフード協会調べ)
猫が増えた背景には、人の生活環境の変化も影響しているように思います。毎日の散歩が必要な犬に対して、猫は、室内飼いが基本で、散歩は必要ありませんので、一人暮らしの人でも飼いやすいという利点があります。
性質の違い
犬と猫は、性質がずい分と違います。もともと群れで生活していた犬は、集団で生活する中で上下関係を意識する傾向にあります。飼い主のことをつねに気にかけ、遊んでもらったり、褒められたりすると、とっても嬉しそうにしっぽを振る、とってもけなげです。犬好きの人は、そんなところが好きなのだと思います。
これに対して、猫は、もともと単独で行動する動物です。自由でマイペースな性質は、そんなことから来ているのだと思います。普段はそっけないけど、ふとした時に、すり寄ってきたり、気まぐれですが、着かず離れずの関係が魅力と感じている人も多いのではないでしょうか。
犬と猫の性質の違いにより、一緒に暮らす魅力も、犬と猫では変わってきます。でも、そばにいることで癒されたり、次第に絆が深まっていくのを感じられるのは同じ。飼い主にとって、かけがえのない存在であることに変わりありません。