犬について,  犬のいる暮らし

犬の幸せを考える

あなたが犬のことを大好きな飼い主さんであれば、傍らにいるあなたの犬が、あなたと一緒に過ごす日々に幸せを感じ、そして、これからもずっと幸せに過ごしてほしいと願っていると思います。

ところで、犬にとっての幸せとは何でしょうか。
毎日、美味しいごはんが食べられること?
快適な生活を送れること?
病気や怪我がなく、健康でいられること?
運動好きな子であれば、たくさん散歩ができること?
仲良しのワンコといっぱい遊べること?
飼い主さんに可愛がってもらい、大切にしてもらえること?

あらためて考えてみると、これだという答えは思いつきません。
本来、幸せかどうかは、気持ちの問題ですから、本人にしかわからないことですが、犬は自分にとって何が幸せなのか話してくれませんので、私たちは、それを想像するしかありません。

同じ犬種であっても、おとなしい子、活発な子、人に甘えるのが好きな子、犬どうしで遊ぶことが好きな子、皆それぞれ個性があり、性格も違います。
ですから、それぞれの犬にとっての幸せも違うはずです。

また、同じ犬であっても、幸せはライフステージによって異なるはずです。
子犬、若い時、成犬となり、そして高齢になった時、それぞれ、どういう状態が心地よいのか、どのようなことを望んでいるのかも、年齢を重ねるごとに変わってくるはずだからです。

目の前にいる犬の気持ちになって考えてみることが大切なのですね。

犬は人と同じように、楽しい、うれしい、こわい、悲しいなどの感情を持っていますし、仲間との間で、緊密なコミュニケーションをとり、信頼関係を築くといった社会性の面で、人と共通する特徴がたくさんあります。ですから、犬の気持ちを想像することは決して難しいことではありませんが、気を付けなければならないこともあります。犬の見る力、聴く力、匂いをかぎ分ける力は、人と大きく異なるため、自分の環境(環境世界)をどう感じているかも、人と犬では違うということです。

つまり、人の目線で考えるだけでは、犬が、今、どう感じているかについて、間違えてしまうかもしれないということです。そのような意味合いからも、飼い主にとって、犬がどういう動物なのかを学ぶことはとても大切になってくるわけです。

犬の幸せを考えながら一緒に暮らすことによって、良好な関係を築くことができ、そして絆が深まります。
そのようにして、飼い主にも幸せがもたらされるのだろうと思います。

公園では一面に桜の花びら