犬どうしのフクザツな関係
この1年、家で仕事をする日は、朝、皆で散歩に行くのが日課となりました。比較的、緑の多い道をぐるっと廻ったあと、住宅地を通って帰るのがいつものコース。家に戻るときは、必ず、何軒かゆうの知り合いの犬がいる家の前を立ち寄ってから帰ります。
まず最初に立ち寄る家の玄関先には、雌の柴犬のFちゃんがいます。Fちゃんが子犬だったころから遊んだりしていたので、今でも道ばたで会うとじゃれ合ったり、遊んだりするのですが、玄関先にいるときのFちゃんは、まったく様子が違います。ゆうが近寄ると、それ以上来ないで!と言わんばかりに、低い声で唸り出します。更に近づくと吠えられてしまうため、ゆうも勢いに押されて、それ以上は近寄りません。
次に立ち寄る家では、日本犬の血筋が入った雑種(雌)のIちゃんが、玄関先でくつろいでいます。ゆうが近づくと、尻尾を振って歓迎してくれて、お互い顔を近づけて臭いを嗅ぎ合います。Iちゃんは、散歩の途中で会ったときは、結構、激しく遊んだりすることもあって、ゆうの一番の仲良しです。ゆうとは仲の良いIちゃんですが、知らない犬やきらいな犬に対しては、結構、激しく吠えてしまうこともあるようです。
我家の先代犬のとむは、散歩で会うどんな犬とも遊びたがったりして、友好的だったので、その頃は、それが普通なんだと思っていました。とむは決して自分から相手に吠えるようなことがなく、柴犬としては、ありえないくらいにフレンドリーでした。とむのようにフレンドリーな犬もいますが、どちらかと言えば、大人になってくると、苦手な相手には吠えてしまう犬の方が多いように思います。ゆうも、仲の良い子ばかりではなくて、Iちゃんの家の隣にいる日本犬の雑種のPくんには会うと必ず吠えられてしまいますし、そうかといえば、ゆうのほうから相手の犬に吠えてしまうこともあります。
子供のころは、好奇心が強いので、散歩で出会ういろいろな犬に興味をもって近づいていき、臭いを嗅ぎ合ったあとは、遊びに誘ったりして、その中で気の合った犬とは仲良くなるという感じでした。そのころは、苦手な犬はあまりいなかったと思いますが、年を取ってくるにつれて、警戒心が芽生えてきて、次第に苦手な犬が出てきたようです。
仲の良い犬の中には、子供のころから遊んだりして好きだった犬が多いように思いますが、大人になってからでも、気が合って仲良くなる犬も結構いますので、そこが面白いところです。