犬について

犬と人の特別な関係

アジリティという競技をご存知でしょうか。アジリティとは、ハンドラー(飼い主)と犬が、一緒に走りながら、コースに置かれたハードル、トンネル、シーソーなどの障害物をクリアし、タイムを競い合う障害物レースのことです。犬が障害物を決められた順序で素早く越えるためには、相互の信頼関係とコミュニケーションが大切で、犬にはハンドラーの指示を素早く、的確に理解する能力が求められます。

このように、犬は人の指差しや(視線を向けることによる)目配せによる合図を理解できるのです。これはとても難しいことで、知能が高いチンパンジーでも、このような人間のサインを理解することができません。犬だけが持つ、特別な能力なのです。

また、犬は人の声色から感情を読み取る力を備えていることが、実験で明らかになっています。そして、それだけでなく、人の表情も読み取ることができるそうです。ゆうも、叱られたときにシュンとしたり、笑顔で話しかけた時には、穏やかなリラックスした顔をしますので、私たちの気持ちがわかっているようです。

更に驚くことには、犬は、人をパートナーとみなして、喜ばせたいという意志を持っているのだそうです。ドイツの研究所で行われた実験では、フェンスで囲われたスペースの中に落ちている鍵をフェンスの外にいる人が取れずに困っているしぐさをすると、犬はフェンスの扉を開けるボタンを押し鍵を取れるよう行動しました。この実験では、ドアを開けるボタンを押しても、おやつなどのご褒美がもらえる訳ではありませんでしたが、実験に参加したどの犬も同じようにボタンを押したのです。犬は、人を助けたいと本能的に思っているのです。

このような本能的な行動には、オキシトシンというホルモンが関わっているそうです。オキシトシンには、相手を思いやる気持ちを強くしたり、コミュニケーション力を高める働きがあることがわかっています。人と見つめ合ったとき、他の動物よりも多くのオキシトシンが、犬の体内で分泌されることが研究により判明しています。

犬と人の間には、どうしてこのような特別な関係があるのでしょうか?
その理由は、犬が人と暮らすようになってから、とても長い歴史があるからと言われています。

犬が人に飼われ始め、家畜化されたのは、今から1万2千年前の中近東(現在のイスラエルやイラクあたり)とか、1万4千年前の東アジア地域(今の中国のあたり)など諸説あります。また、4万年前には犬の祖先である狼の一部が人との距離を縮めて、暮らし始めていた可能性もあるそうです。猫がエジプトで最初に飼われ始めたのが2千数百年~3千数百年前だと言われていることを考えると、はるかに長い年月を一緒に過ごしてきたと言えるでしょう。

このような長い年月をかけて、犬の祖先だった狼から犬へと進化する過程で、人と共同生活をしていくために必要な能力と特性を身につけていったのだと考えると、犬と人の間には、他の動物との間には無い特別な関係が築かれているのだと思わずにはいられません。

2月になってようやく、日が長くなってきました

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