ゆうとの暮らし,  犬について

ネオテニー(neoteny) 犬や猫はなぜかわいいのか?

動物に関するテレビ番組や動画などを観ていても、動物の子供は、皆、かわいいものです。大体、体に比べて頭が大きかったり、目と目の間が少し離れていたり、手足が短くてずんぐりした格好だったり、といった特徴があり、これは、ペットだけでなく野生の動物であっても変わりません。

人間を含めて動物の子供が、このようにかわいいと感じさせる共通の特徴を持っているのは、自力では生きられない未熟なうちは、大人に世話しててもらう(養育行動を引き出す)必要があるためだと言われています。

野生動物の場合、このような子供のときの特徴は、大人になると消えていくわけですが、家畜化された動物は大人になっても、このような特徴(幼さ)を残しています。

顕著なのは、犬や猫といったペット(伴侶動物)です。仔犬や仔猫は、当然のことながら、かわいいのですが、成犬や成猫になっても、どこかしら幼さを残しており、人はそれをかわいいと感じているのです。動物において、性的に完全に成熟してからも、子供(幼体)の性質が残る現象をネオテニー(幼形成熟、または、幼態成熟)といいます。

犬の場合でいうと、その祖先であるオオカミの子供の特徴(短いマズル、垂れ耳、巻き尾など)を持っているわけです。(もっとも、犬は犬種によって外観が様々なので、あてはまらない場合もあります。)

ネオテニーは外観だけでなく、その気質や態度にも現れます。好奇心が旺盛であったり、探求心が強かったり、友好な態度や物事への柔軟さなどが、これにあたります。

猫が人間がいるところでだけニャーと鳴くのは、餌を与えてくれる人間にアピールするためであり、野生の世界では、猫(ヤマネコ)がそのように鳴くのは、子猫が母猫に空腹や寂しさを訴える時に限られているのだそうです。(「チコちゃんに叱られる!」(NHK)「なぜ猫はニャーと鳴く?」2019年5月18日放送より)

とりわけ犬の行動には、ネオテニーの特徴が顕著に表れていて、それ故に、多くの犬は大人になってからも、犬同士でも、人とでも、遊ぶことが大好きなのです。(ちなみにゆうは、ボールに跳びかかったりして一人で遊ぶのも大好きですが、これは捕食動物の子供の獲物を捕らえる学習行動という面があるようです。)犬が、人や他の犬との関わりが大好きなのは、ネオテニーの影響があるわけです。

犬や猫のこうしたネオテニーの現れは、人への依存が高い伴侶動物としての特徴であると考えられます。人に世話をしてもらうための、遺伝子による戦略なのです。

実は人も進化の過程でネオテニーが起きていると考えられています。人間の大人とチンパンジーの子どもには、小さなあご,平たい顔面,薄い体毛など身体的に似た点があることから、このように考えらえられているのだそうです。また、行動面でも、遊ぶという特徴は、人間にも当てはまります。

犬は、人が狩猟採取をしていた今からおよそ4万~1万2千年前から、猫は農耕が始まった約1万~3千年前頃から、人と共生するようになったと言われていますが、犬や猫が、人と特別な関係を築いてきた背景には、それぞれが人と生活をともにするようになり、進化していく過程で、同じようにネオテニーを強めていったことが深く関わっているのではないかと言われているのです。

さあ、遊ぼう!

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